「ブルースカイ」桜庭一樹

ブルースカイ (ハヤカワ文庫 JA)

ブルースカイ (ハヤカワ文庫 JA)

「西暦2022年シンガポール──3Dアーティストの青年ディッキーは、ゴシックワールドの昏い眠りの中、絶滅したはずの"少女"というクリーチャーに出会う……。」(カバー裏あらすじより)

装丁とこのあらすじだけで読む価値あり。
桜庭一樹の考える、<少女>の輪郭が、ようやく見えたような気がする。ある意味、嶽本野ばらの<乙女>に近い。携帯を「あたしと<セカイ>を繋ぐもの」と語る少女はかなりリアリティがある。それに対して、醒めた目で自分と世界の関係を語る少女は…少し違和感あり。桜庭さん目線が混じってるのかな。
個人的には第2部の未来パートが好きかな。第1部も書き込まれてて面白いけど、多少消化不良な感じがあり(作者としては、敢えて書いてないんだろうけど)