「わが手に拳銃を」 高村薫

わが手に拳銃を

わが手に拳銃を

「李歐」の元本ということで、何となく読んでみました。
読んでみての感想としてはやっぱり「李歐」のがいいかな。李歐の存在感とか雰囲気とか、二人の関係とか…、よく纏まってる気がします。
でも一彰の細かい設定についてはこっちのが好みかも。
「李歐」でも思ったんですが、李歐は一体一彰のどこにそんなに惚れ込んだのだろう?まあ、一彰視点の話だから、一彰自身の描写が無いのはしかたないんですが…、分からない。
ま、どっちにしろこれは李歐という人間に人生狂わせられた男(たち?)の話なのですね(苦笑)

この美しさに札束の夢と蒼白の月。このリ・オウの晴朗な狂気。男ひとり狂うのに、これ以上何が要るか、と一彰は思った。(p349)