「妖怪大戦争」 荒俣宏

妖怪大戦争 (Kwai books)

妖怪大戦争 (Kwai books)

この夏公開の映画「妖怪大戦争」のノベライズ。
普通の小説かと思っていたのですが、章だてとか、語り口とか字の大きさとかを鑑みるに、高学年くらい向きの児童書なのかもしれません。ストーリーもいたってシンプル。主人公の少年の成長物語という感じです。
まあ、俺的視点としては、エキストラ参加したシーンがどういうふうに使われるのかとか、それぞれの妖怪の描写とかで楽しめました。あとは魔人加藤(映画ではトヨエツ)が意外と良さげとか(笑)映画が更に楽しみになりましたw

「お喜びください。われらの勝ち戦にございます」
(中略)
「ふはっ!勝ち戦ですと?(略)まったく、アホらしいにもほどがあります!」
大翁は二人を叱りつけるように睨みつけ、また鼻息を、ふはっ、と出した。
「戦争はいかんですよ、戦争は!腹が減るだけです」 (p437)

水木さん(=妖怪大翁)がこの言葉を言うと、妙に含蓄があるのですよねぇ。