「生ける屍の死」 山口雅也

生ける屍の死 (創元推理文庫)

生ける屍の死 (創元推理文庫)

死人が蘇ってしまう、という異常事態が起きる中、墓場の街の葬儀屋一族の中で起きる連続殺人(?)事件。その謎を追う探偵役も(てか真っ先に)死に、そして蘇ってしまう。一体誰が、いつ死んだのか。そして犯人は?
下手に言及するとネタバレになりかねないので、謎部分への言及は避けますが、とても深い、と思います。殺しても蘇ってしまう(かもしれない)という、ミステリにとっての命とも言える「殺人」が意味を失いかねない世界で、死とはどういうものになるのか、そして犯人は何故殺人を行うのか、などなど。苦手なんですけどね…、哲学とか。(あ、死生学か)