「駒場の七つの迷宮」 小森健太朗

駒場の七つの迷宮 (カッパ・ノベルス)

駒場の七つの迷宮 (カッパ・ノベルス)

ある人が何かというと言及なさるので、読んでおかねばならぬかと(笑)
東大、駒場キャンパスにおける宗教事情が、妙にリアルに描かれていて面白いです。謎とその解決も、まあ、それほどの驚きは無いものの、納得できるものでしたし。
ただ…、最後にいきなりヒロインが豹変したのにはびっくりしましたが。てっきりミステリだと思って読んでたのに(てか直前までそうだった、筈)いきなり正義のヒーローものになっちゃったよ、みたいな。かなり呆気にとられました;これは…、無しでしょう;

「今度一度本郷キャンパスにおいでなさい。(中略)私と対決したいなら、あのキャンパスでやりましょう」
彼女は、一人でつかつかと改札の方に去って行った。
「倒す!君のその思想と行いは、断じて認めるわけにはいかない!」
(中略)
命を賭けた彼女との闘争が、そのとき幕を切って落とされたことを、僕は心の奥底で確信していた。(p312)

…ミステリ、ですよ?(苦笑)
さて、とりあえず次は「わが一高時代の犯罪」ですかね…。