「薔薇の殺意 〜虚無への供物〜」

随分前にミステリチャンネルでやっていたのを録画して、本を読み終わるまではととっておいたもの。本放送は1993年、製作はNHKだったりします。
1時間×6回のドラマなのですが、非常に良くできていると思いました。むしろ、良くここまで纏めたなぁ、というか。登場人物(探偵役)を一人削ることで推理合戦をすっきりさせ、さらにかなり氷沼家寄りで描くことでドラマ自体に入り込みやすくしている、のかな。それでいて大事な部分は落としていないし。始まりはゲイバーではないものの、さりげなくそれっぽいカップルを写してみたり、黄色い薔薇を登場させてみたりと遊び心もなかなか。天下のNHKだけあって、記録映像らしきものも効果的に使ってあって、すごく雰囲気が出ていたと思います。蒼司・紅司兄弟をはじめとするキャストも予想以上に良かったし。
「姑獲鳥」を観た後だけに、感慨もひとしおでした(苦笑)