「黒の調査ファイル」 今野敏

ST戦隊色レンジャーシリーズ最終作(…なんだそりゃ。)
ひたすら無口な黒崎さんがメインです。……メインのくせして喋りません。なので全体としては全キャラでいつものごとくほのぼの、みたいな。でもって、さりげなく美味しいところを持っていく、やるときはやる(じつはいつもやってる)黒崎さん。実は結構色々ウラで動いてみたりもしてるらしいです。
しかし、本当に黒崎さんは喋んないよなー、と実感した一冊でした。たまに発言しても何故か人経由。喋りたくない理由でもあるんでしょうか…。他人を観察してるとかとは別に。設定としてはいい声設定だと思うんですが(多分)
事件のほうは、ワンクリック詐欺に復讐しようとする一般市民と、発火元が判明しない連続放火の二本立て。どちらかというと一般市民のほうが面白かったかな。放火の方は冒頭でなんとなく分かってしまった;確かしばらく前にワイドショーネタになりませんでしたっけ?まあ、今野さんの作品に本格的なトリックは求めてないですが。(…ひでぇ;)ただ、有能かつ記憶力もいいと思われる翠さんや山吹さんがあの真相に辿り着くのにあんなにかかるというのは違和感。…STって作品内設定が過去でしたっけ?でも、ワンクリック詐欺やオレ×2詐欺は普通に出てくるんですよね…。

「この店が気に入った」(p185)

今回(多分)唯一の黒崎さんがまともに喋った台詞。他は全部一単語だし。