「ラインの虜囚」 田中芳樹

ラインの虜囚 (ミステリーランド)

ラインの虜囚 (ミステリーランド)

ミステリーランドなので、一応ミステリジャンルに。田中芳樹らしい冒険ものです。
作者曰く、自分が子供の頃に読んだような作品を目指した、というわりには少し子供向け感が強いかなぁ、という感じ。説明的文章が多いというか…。まあ、そのジャンルへの誘導というところでしょうね。
だからといってつまらいないということは全く無く。一冊に詰められた情報量はかなりのものです。一応ミステリジャンル、とは書きましたが、もちろん魅力的な謎も用意されています。しかも最後までどんでん返しアリ。主人公が少年の格好をした少女(しかしそのわりには誰も騙せてませんが・苦笑)、というのも個人的にはポイントが高いです。アクションシーンはさすがにカッコいいし。これはかなり「子供の頃にこ読みたかった一冊」ですね。
ついでに「ゼンダ城の虜」(宝塚で見たけど未読・笑)とか「勇将ジェラール」(ドイルだけどホームズじゃないから未読)とか読みたくなりました。