「バイバイ、エンジェル」 笠井潔
バイバイ、エンジェル―ラルース家殺人事件 (角川文庫 (5653))
- 作者: 笠井潔
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1984/03
- メディア: 文庫
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んー、やっぱり70年代なんですかねぇ。雰囲気は嫌いではないのに、イマイチ馴染めませんでした。キャラで言えば、ナディアもカケルもマチルドも、どうにも感情移入出来ず、好みそうなキャラはいるんだけど(モガール警視とか教授とか)表に出てこないし。トリックにしろ動機にしろ、ひどく実際的で驚愕の真相とはいかないし。(まあ、それが作者の書きたかったことに繋がっているのでしょうが)
最後の20ページくらいが作者が語りたかったことだというのも分かるのですが、そこだけが浮いてしまっているのがなんとも…。(批評会が無ければ読み飛ばしたこと確実)こう…、物語のための薀蓄ではなく、薀蓄のために物語があるんですよね。ミステリとしてはそれはちょっと…、と思ったり思わなかったり。
唯一、「本質的直観」に関する話は面白かったかな。
あと批評会でバルベス萌えしてる後輩が面白かった(笑)