「青の炎」 貴志祐介

青の炎 (角川文庫)

青の炎 (角川文庫)

家族の平和を守るため、完全犯罪を企てる高校生の話。ちょっとミステリに分類するのを迷いましたが、まあ倒叙には違いないので。そこを無視したら…、青春小説ですね、間違いなく。
高校生の日常描写や、犯罪計画から実行までの描写は、非常にリアルといえると思います。こんな高校生活、送った覚えはないけれども(苦笑)ついでに、主人公がちょっと万能すぎる気がしないでもないけども。つい最近鎌倉に行ってきたのもあって、かなりリアリティを感じながら読めました。「百年の孤独」飲んでみたいなぁ、とか(笑)
えーと、とりあえず、その犯行計画は無茶だろ、とかいう突っ込みはあえて入れない方向で。(作者も頑張って検証したらしいしね・笑)
ただし、主人公が最後にした決断は間違っている、と言える。しかし、初志貫徹の意思は褒めてあげてもいいかもしれない。(どっちなのさ)まあ、右京さん的に言うならば「それでも、罪は償われなければならないのです」というやつで。

ところで、読み終わったら映画版も見てもいいかな、という気になったのですが、問題はキャスト……。二宮&あややを二時間も見つめていたら…、脳味噌が融けそうだ(By某後輩)