「彩雲国物語 はじまりの風は紅く」 雪乃紗衣

かつくらで特集されててちょっと気になったので読んでみました。しかし最近ミステリ以外が多いなぁ;
まあ、なかなか面白かったです。中高生の頃にでも読んでいたら夢中になったかも。系列としては、コバルトにおける藤本ひとみっぽいかな。平凡(?)だけど頑張る才能に恵まれた女の子と、各方面で有能な美少年・美青年が絡みつつ、話が進行していく感じが(笑)ちょっと懐かしかったです。
前半はまあ、状況説明をしつつ、登場人物紹介という感じ。それぞれ属性が立っているので人物が多いわりには覚えやすいかな。ただ…、自分としては中国系の名前は下手するとカタカナ名前よりも覚えにくいので、なかなか対応付けができませんでしたが;後半には事件が動き出し、意外な展開も多いのですが、そのうちのいくつかは意外と言うより唐突としか言いようがなかったりするのが残念。「意外な真相」を提示するのであれば、緻密な伏線…とまでは言いませんが、せめて一本や二本は伏線を引いておいて欲しいものです。あと、「意外な真相」の殆どが「意外な正体」だったのも何だかなぁ、という感じ。も少しバリエーションが欲しいですね。
…って少女小説をミステリ視点で批評してどうするよ(苦笑)