「怪盗グリフィン、絶体絶命」法月綸太郎

怪盗グリフィン、絶体絶命 (ミステリーランド)

怪盗グリフィン、絶体絶命 (ミステリーランド)

法月ってこんなのも書くんだ!ってのが第一感想。
主人公の怪盗グリフィンが妙な依頼から国家的陰謀(?)に巻き込まれていき、機転と怪盗スキル(笑)で窮地を何回も乗り越え、まあ何とか日常に戻る、みたいな話です。
つか、「怪盗ニック」の子供向け版、みたいな。「あるべきものをあるべきところに」という怪盗グリフィンのポリシーも「価値の無いものしか盗まない」というニックのポリシーに似てるし。(似てるか?)「ニック・ヴェルヴェット」なんてカクテルを出してくるあたり、作者も確信犯でしょうが。まあ、そんな感覚で読んだので、あまりミステリとして語るべきところは無いですねぇ。
嫌いなわけではないです。むしろ好き。グリフィンの機転でピンチを乗り越えていくシーンはなかなか爽快だし、二転三転する展開は見事。でも、これ読むくらいなら怪盗ニックを読みますね。まあ、ミステリー・ランドのバリエーションとしては良いのではないかと思います。