「陽気なギャングの日常と襲撃」伊坂幸太郎

陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)

陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)

陽気なギャングシリーズ2作目。映画の直後に読んだのもあって、かなりビジュアルが浮かびやすかったです。
前半はオムニパス的に各キャラクターがそれぞれ動き、後半で全ての事件が一つに纏まるという構成になっています。前半が「日常」で後半が「襲撃」。日常パートでは各キャラクターが第三者視点で書かれていて、これはこれで新鮮でいいですね。元々は全部オムニパスになる予定で、途中で方向転換したらしいですが。それでも綺麗に纏まってます。
他の伊坂作品とは違って、考えさせられるとかしみじみするということは殆ど無いのですが、エンターテイメントとしては最高に面白いと思います。有りそうで無さそうなエピソードとか、会話のテンポとか、途中に挟まれた用語解説とか。ニヤリ、とする部分が随所にあります。
まあ…、結局のところ成瀬さんは食えない、って話でしょうか。さり気なく鬼ですね、あの人は。