「銃とチョコレート」 乙一

銃とチョコレート (ミステリーランド)

銃とチョコレート (ミステリーランド)

乙一ミステリーランド作品。
子供向けでも容赦ないですね、乙一。そんなところがいいのですが。まあ、黒乙一まではいきませんが…、グレーくらい?変に子供世界に話を留めたりしないで書いてるのがいいですね。まあ、この長さに納めるにはちょっと展開や反転が多い話だった気はしますが、そこでエピソード数を削らなかったことは評価したいです。堂々と示された伏線と、その回収もいい感じ。これ読んだ子供はしばらく伏線というものにトラウマ感じるだろうなぁ、ってくらい(苦笑)ゴディバリンツ、ロイズ・・・、といったチョコレート縛りな名前もなかなか楽しいです。でも、子供には分かりにくいだろうなぁ。
ちょっと気になったのは妙に平仮名が多いこと。部分によっても違うのですが、明らかに漢字でいいところを平仮名にしているように感じました。ミステリーランドでは何か基準とかあるんですかね?(何年生相当とか)他の作品ではこんな違和感は感じなかったのですが。
でもって、結局口絵の少年は誰だったのですか?該当するのは一人しかいないような気がするけど、でも……。
しかし最近のミステリーランドは(つか、ミステリーランド全体に言えることかもですが)推理っていうより冒険に偏っててちょっと食傷気味。そろそろミステリーランド推理小説を読みたいかも。