「百万の手」畠中恵

百万の手 (創元推理文庫)

百万の手 (創元推理文庫)

作者にとって初の現代小説、しかも結構本格的な事件物、ということで、今までとかなり傾向が違うし…、と正直ちょっと不安に思いながら読んだのですが、普通に面白かったです。親友の死、出生の秘密、母親との関係に義父との関係……と、結構重いテーマを詰め込んでいる割には驚くほどあっさり読めたし。心だ親友が携帯電話を通して…、という表現も現代っぽくて違和感が無かったし。
唯一違和感があったとすれば、タイトルかなぁ(苦笑)ちっとこじつけっぽい感じがしました。ちょこっとね。
主人公の母親の再婚相手の東さんのキャラが結構いい感じ。こういうおっさんは好きです。