「香港 皇家辺境警察」星野ケイ・ロッティ渡辺

香港 皇家辺境警察 (トクマ・ノベルズ)

香港 皇家辺境警察 (トクマ・ノベルズ)

古本屋でうっかりゲットした一冊。こんなん出てたんだ…。つかですね?粗筋ですが

「李修龍。君は本日をもって、粉嶺辺区警察に転属になった」狂龍というあだ名をもつ男は拳を握りしめた。たった今まで彼は皇家香港警察の湾仔総部重案組(特捜隊)を率いる幇弁(警部)だった。最精鋭のO記で組織犯罪と三合会(正統派黒社会)を専門に捜査するのが任務だった。そりぁ、軌道をはずした強引な捜査をしなかったとはいわないさ。にしても九広鉄路が通う国境の街へ、なぜ左遷されなきぁならんのだ。若い散仔を相手にケチな事件を追うと考えると、意外にも。痛快無比。笑殺ハードボイルドの新浪潮傑作。

これだけ取っても、よどみなく読める人がどれだけいるというのか(苦笑)とにかく濃いです。まあ、なんつーか、作者さんたちが同人誌でやっていたことを、そのまま持ってきた感じ。星野ケイは、単独でも香港ものを色々書いているのですが、やっぱあちらではかなり抑えていたんだなぁ…。ま自分としてはこっちのが好きですが。元々、星野ケイの作品では李sirが一番好きだしv(星野ケイ作品の登場人物は基本的に香港映画の俳優をモデルとしているため、似たような名前で似たような属性の登場人物がよく出てくる。特に李sirは必ずといっていいほど出てくるお気に入り俳優さん)
しかも、しかもですよ。調べてみたらこの続編も出版されてるらしいですよ。買わねば…!
えと、因みに中身は、左遷された李sirがちょっとめげそうになりながらも、事件を追い、周囲の部下達をたらし込んでいく(笑)という話です。香港ノワールものの臭いがぷんぷん。ああ、こんな映画が観たいなぁ。