「黒い家」 貴志祐介

黒い家 (角川ホラー文庫)

黒い家 (角川ホラー文庫)

生命保険会社に勤める主人公は、ある死体の第一発見者となってしまう。やがてその死体となった少年の保険が請求されるが、主人公はその事件に違和感を持ち、独自に調査を始める…。
と、これだけ書くと、保険調査員を主人公にしたミステリのようですね(苦笑)もちろん、ミステリ要素もあるのですが(因みに主人公は保険調査員ではありません)、オチは間違いなくホラーです。…怖かったー。
解説を読んで、なるほど、と思ったのですが、確かに一番怖いのは刃物を持って向かってくる人間ですよね…。得体の知れない怪物も怖いし、テレビから這い出てくる少女も怖いですが、刃物を持って向かってくるリアルな人間には及ばない気がします。
生命保険に関する薀蓄なんかも、適度に織り交ぜられていて、読み応えがありました。まあ、作者の来歴からすると、これがつまらなかったらおしまいって気もしますが(苦笑)