「新・特捜司法官S-A 2 ―ジョーカー外伝」麻城ゆう

分類するところを少し迷ったのですが、とりあえず今年は、十代後半から二十代前半くらいを対象にしているであろう、所謂ラノベやYAと呼ばれるようなレーベルの本は、全部「ライトノベル」に入れることにします。ミステリともSFともファンタジーともつかない内容だったりするので…。
本編のジョーカー・シリーズの方は去年めでたく完結して(20年越しくらい…?)嬉しいながらも寂しく思っていたのですが、外伝の方はまだ暫く続くようで嬉しい限り。しかし…、このシリーズのすごいところは、始まって10年以上経つのに、未来設定が破綻していないところですね。今読んでも、十分未来っぽい(笑)
ストーリーの方は、続き物で、しかもまだ完結していないので、何とも言えないのですが、今回はサムことS-Aはずっと一箇所に居座る模様。当然、秋津との交流(?)も長くなるようで、二人の関係やスタンスがどうなっていくのか、楽しみ。でもって、これまで秋津を悩ませてきた合成人間問題に加え、新人類――ネオ・ヒューマンなどというものも登場して、秋津の悩みは尽きないといった感じ。まあ、今回のシリーズに入って、秋津もちょっと人間離れしてきましたが(苦笑)本編の二人は破滅の後に結果的には幸せになったわけですが。こっちは破滅しない道が見つかるといいなぁ。まあ、それ以前に友情が成立しているのかどうかさえ怪しいけれど。S-Aはまだ否定してそうだし。