「神保町の怪人」 紀田順一郎

神保町で起こる本と愛書家たちのエピソード的な短編を三本収録しています。作者曰く、神保町の喫茶店などで浮かんだよしなしごとをミステリ仕立てにした、らしいです。
ミステリ部分は結構シンプルで特筆すべきことは無いですが、愛書家たちの行動やなんかがリアルで、それでいてほのぼのさせられます。けっこう非道なこととかしてる話も出てくるんですけどね、結局は対象が本なので(笑)…あ、殺人も一つありますが。熱心な蒐集家だったりしたら、身につまされていたたまれなかったりするのかもしれませんが、自分はそこまでではないので、こんな世界もあるよね、というレベル。(一応、あるんだー、ではないくらい)
しかし、こういう本を読むと、神保町に行きたくなりますな(笑)そろそろ半年くらい行ってないや…。