「密閉教室」 法月綸太郎
- 作者: 法月綸太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1988/10
- メディア: 新書
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まあ、読んだ結果としては…、アタリ、かな?解決編の途中で、暴力団がどうのとか言い出したのには違和感を感じましたが、それ以外は結構好きです。多分、暴力団云々の部分はもっと簡略化できたんじゃないのかなぁ。その方がもっと、学校という特殊空間での「密閉」感が出たように感じます。あんなギリギリなトリックとか、さしたる理由もなく高校生に捜査協力を求める刑事とか並べておいて、今更リアリティもないだろうし(苦笑)探偵役の少年が自身に問いかけるラストが、読者である自分に向けられているように感じられたのは…、『虚無への供物』の影響かなぁ(自分の中で)。
よく言われている(らしい)「青春小説」という点にはかなり頷けました。ある意味『青の炎』なんかよりずっと青春小説してるかも。ある意味痛々しいくらいに感じられるのは…、自分がどんどん「青春」から離れつつある証拠?(苦笑)
「ギムレットには早すぎますね」と工藤順也が言った。
(中略)
「信じられない」重ねて僕が言った。「誰もテリー・レノックスを知らないなんて」
(p213-214)
ごめんなさい。知りませんでした。(が、今回調べました)