「θは遊んでくれたよ」森博嗣

Θ(シータ)は遊んでくれたよ (講談社ノベルス)

Θ(シータ)は遊んでくれたよ (講談社ノベルス)

Gシリーズ2作目。あれ?調子が出てきたんじゃないですか、森博嗣。って偉そうだな(苦笑)まあ、こういうものなのか、という諦めが自分の中でついたという可能性もありますが。因みに、森さんの日記によると、Gシリーズから読み出した読者は結構多いようです。やっぱり数年後には……。
まあ、前作に比べれば不満度は低いですね。比較的。結局今作でも新キャラはそれほど表に出ず。結局これはその後の西之園萌絵ということなのでしょうか?でもって、萌絵は萌絵で、犀川先生との関係が……微妙。これは、発展してる、のか?謎です。犀川先生の扱いについては、完全に不満ですね。出すなら出すで、もう少しまともなことを喋らせろ!って感じ。むしろ、他には何も言わなくてもしなくてもいいから、一冊に一回だけ出てきて格好いいセリフを一つ吐いてくれればそれでいいような(苦笑)少なくとも萌絵に為す術も無く振り回されてる姿なんて、見てても面白くないです。(って、S&Mシリーズでも十分振り回されてましたがね)海月君がやってることは殆ど犀川先生と変わらないのに、そう見えないのは相方のせいでしょうか。
事件の方は、前作に比べればかなり普通。ていうかこれは古 畑の「おみく じ殺人」では??そして今回気づいたのですが、近作は事件に関する伏線が殆ど無いのですね。シリーズの真相への伏線っぽいのは見当たらないこともないのですが。(結局……あれなのか?)もしかすると今回のシリーズは、形態としてはシリーズものというより連作短編に近いのかなぁ、などと考えてみたり。