「静寂の叫び」 ジェフリー・ディーヴァー

静寂の叫び〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

静寂の叫び〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

静寂の叫び〈下〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

静寂の叫び〈下〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

JDのシリーズ外作品。聾学校の生徒たちを人質に取った籠城事件が発生。FBIの交渉担当官が事件解決に乗り出すが、人質たちは耳が聞こえないという特殊性に加え、州警察・役人・記者と様々な思惑が絡み事件は難航する……。
というわけで、相変わらずのジェットコースター・サスペンス!交渉事件の内幕が非常にリアル(?)に描かれています。上下巻ですが、上巻がいいところで切れているのもあって(苦笑)一気に読めました。緊迫の交渉シーンや作戦はもちろん、そこら中から入る横槍も相まって、ものすごいハラハラさせられてしまいました。……がしかし!!肝はそんなところには無いのですね〜。実は。何と言ってもJDですから。ネタバレはしたくないので詳しくは言えませんが。最後の1ページまで油断は出来ない、とだけ言っておきます。本当に最後の1ページまで、ね。
しかし、やはり海外ものは名前が……。いかにJDとはいえ、この壁だけはどうにもなりませんねぇ。地の文ではファミリーネームなのに、会話ではずっとファーストネームだったり愛称だったり。いっそ、翻訳の時に統一してくれればいいのに(苦笑)ま、気にしないで読んでいればそのうち頭に入ってくるのですが。入ってくるまでが一苦労。