「シャーロック・ホームズ秘宝館」北原尚彦

シャーロック・ホームズ秘宝館

シャーロック・ホームズ秘宝館

ホームズもので紙物なら何でも集めてしまうというシャーロキアンな筆者が収集したシャーロック・ホームズのちょっと(?)おかしな本や物ばかりを紹介する、という本。
とにかく紹介される物が愉快。アメコミに児童向け雑誌から耽美物まで(笑)本当にホームズってそこら中に引っ張り出されているなぁ、という感じ。
しかも、その紹介には多分に筆者の主観が入っていて、いちいち的確なツッコミがさらに笑える。特に耽美物及び成人向けコミックに至っては、書くのも恥ずかしい、という感じなのにいちいち几帳面に解説を入れてるあたりが面白い。そこまで厭なら紹介しなければいいのに、ていうか買わなきゃいいのに(苦笑)あと、トンデモ映画のシナリオ(未制作)に対して「こんなの作られなくてよかった。でもちょっと見てみたかったなぁ」などと言ってみたり。どっちなんだ(笑)
まあ、全ては複雑なファン心理のなせる業なわけですが。超くだらないグッズとか、持っているのも恥ずかしいけど、持ってないともっと悔しかったり、持ってしまうとついつい自慢せずにはいられなかったりするんですよね、ファンって(苦笑)そんなファン心理が随所ににじみ出ている素敵な本です。
因みに紹介されているブツを章タイトルでいくつか挙げてみると

じゃじゃまる・ホームズ対ケロ・ホームズ
・『子連れ狼』版『バスカヴィル家の犬』
・やれないゲームソフトの数々
・涅槃に行く名探偵?

どれもこれも、すっごくトンデモです(笑)