「青春の殺人者」

青春の殺人者 デラックス版 [DVD]

青春の殺人者 デラックス版 [DVD]

恋人との交際を反対された順は、カッとなって父を殺し、その後、母まで殺して逃亡する。厳格な環境の中の溺愛に身動きとれなくなった青年が、ふとしたはずみから地獄の底辺をさまよっていく姿を冷徹にとらえた、70年代を代表し、今も輝きを失わない青春映画の問題作。

とにかく、痛々しくて、生々しくて……。最初のシーンであまりのほのぼのさに拍子抜けしたのが嘘のように、ずしりと重い映画でした。死体の始末をしてるシーンなんか、ほんとにもう……。作中作として出てくる自主制作映画もどきも、これまたシュールだし。どう解釈したものやら……。とにかく”ものすごい”映画でした。母親役の市原悦子が怖いんだ…、また。

で、以下、カシオペア映画祭でのトークショーの内容も交えミーハー的感想など。
若き日の水谷青年が、惜しげもなく身体を晒しております(爆)そこまで脱ぐ必要はあるのか〜?!というくらい。まあ、筋肉も綺麗なので、文句は無いのですが。もちろん、恋人役の方はさらに晒してます(苦笑)体型が70年代だなぁ、という感じ(これは、パッケージ写真見ても思いますね)
つか、この映画の頃、水谷青年はまだ役者をずっとやっていくかどうか決めかねていたらしいです。他に天職があるのでは?と思っていたらしい。でもね。これだけの重々しい(そしてきっと難しい)役を、「カメラの前ではその人生を生きればいいだけですから。苦労は無かったですね」の一言で演じきれる人は、役者が天職なんだと思うのですが。
ちなみに、相手役の原田美枝子さんは当時女子高生だったそうで。撮影の合間に、水谷青年の膝の上で寝てしまったりして、彼は「この子は大物になるなぁ」と思った…らしいです。つかね?他に思うべきことがあるだろ、水谷青年!少なくとも、撮影開始前日に監督と一緒にお風呂(一般家庭サイズ)に入ってどぎまぎするよりずっと大事なことがあるだろう!!天然め……!