なんだかよくわからなくなってきた。。

(第二次)特定図書排除に関する申し入れ書、市民97名/議員5名/5団体で今日提出。 - みどりの一期一会
こちらからトラックバックが飛んでいた。今回の監査請求を行った方のようだ。

「わたしが読む本は、わたしが決める。」 

という言葉は、とても大事だ。利用者が読む本を決めるのは、図書館ではない。利用者だ。


で、ここに今回「書庫行き」になった5499冊(複本含めて5706冊?)のリストの写真があるのだけれど、そりゃもう分厚くて、「これだけの本が」とショックを受けるやら、「エコじゃないなぁ」と的外れなことを考えてしまうやら。
でもまあせっかくだし、とリストを拡大して眺めて見れば。

真皓き残響 夜叉誕生 炎の蜃気楼 邂逅編(1) (炎の蜃気楼―邂逅編)

真皓き残響 夜叉誕生 炎の蜃気楼 邂逅編(1) (炎の蜃気楼―邂逅編)


救世主によろしく〈上〉

救世主によろしく〈上〉


救世主によろしく(上) - 電子書店パピレス

救世主によろしく(下) - 電子書店パピレス

あの……、BLの基準ってなんですか?
「BLを貶めるな!」と言ってはいるけれど、自分はBLが書庫に収められるくらいは仕方ないかと思っている。図書館の実運用上、仕方ない面もあろうと思う。(恒久的にではなく、議論に結論が出るまでの間、書庫に収めるという運用だって、考えられる。) それでも、「BL本」として書庫に収められたのは、所謂「BLレーベル」から出ているような本や、多少なりとも性的描写とか、男性同士の恋愛が描かれた本かと思っていた。
でも、これさ、違うよね?
炎の蜃気楼」はすごく有名な少女小説だし(下手なBLよりエロいとか凄いとか言われるけど、BLではない)、「救世主によろしく」だって、ストーリーを見る限りBLには思えない。
これは、「堺市立図書館の判断したBL」=「表紙に男性しかいない少女小説」だと思っていいのか?そんなことない、よね?
なんだかもうよく分からなくなってきた。堺市の図書館がここまで酷い対応をしていたとは。
「BLなんて読まないから」と言っている女性の方々は、中高生の頃に心弾ませた少女小説がこんな扱いを受けても、関係ないと言っていられるのだろうか?
「ポルノじゃないとかいって特別扱いしようとするな」という男性方、こんな本を見るのも、不快ですか?
なんだかもう、とても悲しい。仮にも図書館司書の教育を受けたものの端くれとして(一応、司書資格を持っている)、悲しい。
この騒動自体、煽動によるものだとかいう話もあるけれど、「BLを排除した!やったよ!」とか言っている女性(だよね?匿名の市民って)は自分の好きな小説がこのリストに含まれてしまっても、何とも思わないのだろうか。それともそれだけの覚悟があったのだろうか?
現場では理想論では動けないという声も聞く。短期間で選別したから仕方なかったのかもしれない。でも、これはないだろう……。


念のため、堺市立図書館のページで検索してみたら、本当に書庫に入っていた。「救世主によろしく」なんかは、古い本だから、それを理由に書庫行きということも考えられるが、リストに載っていた以上、違うのだろうな……。